「真っ暗ですね〜!」
「ほんとに暗いですね…。馬は見えていると思うので、信頼して、でも緊張を切らずに行きましょうね。」
この夜のパートナーは、ベテラン「ミッキー」と経験者「ガッシュ」に加え、エオの谷で初の夜外乗の「ルビー」でした。
もちろんミッキーにはLaramie、ルビーにはneo!
無難にガッシュ&tear(o^−^o)
暗い暗い!
ほんとに暗い、夜の林道…。
こんな真の闇、なかなか経験できませんよ!
ついでに、いつ何時、どこから野性動物が現れるかわからないドキドキな状況!
マジで心は恐怖に支配されかけています(+_+)
それでも、この恐怖も月が昇るまで…と、腹をくくり、3人と3頭は進みました。
……と……。
ぽわ〜ん。ぽわ〜ん。
ホタルだぁ…。
「うわぁ…。綺麗…。暗いけど、綺麗…。暗いから、綺麗〜。」
「あっ!あっちにも。あっ!こっちにも…。」
「足下にもいるよ!」
「木の枝にも…真正面にも…。Laramie!ホタルいっぱいいましたね!Laramieの思いが通じましたね!」
よく見ると、ぽわ〜んというよりチカチカって感じなんです。
あっ…そうだ。
ヒメボタルは、こんな光だった。
ぽわ〜んは、メジャーなゲンジボタル。
この時期、山の中でも見られるのは、ヒメボタルなんです。
真っ暗な木のトンネルを抜けると、頭上には星が…。
月が山影から昇り始めたのか、空が開けた林道は、微妙に暗さが和らいでいます。
「昔の人は、ほんとに凄かったんだなぁ…。こんな暗闇だと、ほんとにホタルの明かりも、道しるべになりますね…。」
「まさしく、ホタルの道案内ですね…。」
これが、自然の中の暗闇と光なんですよね。
こんな夜の外乗は、いつも新鮮さをくれるのです。
ホタルの動きで、微かに道がわかる中、ベテラン「ミッキー」がなんだか戸惑いぎみ…。
ガッシュ、今夜はリーダーシップ頼むよ〜。
うん、頼もしい頼もしい!
こんなドキドキするような馬との会話…、お互いの鼓動が聞こえそうな状況…。
そんな中で、馬と人は、より親密に距離を縮めていくのです。
しかしそれは、お互いの真の信頼関係があってこそ。
お互いに呼吸を整えながら、「気」を練り合わせていく感じ…。
本当の生き物同士のシンクロ…。
真の暗闇は、そんな瞬間を感じさせてくれます。
林道を抜け、農道に下りると景色が開けてきました。
そしてそして…、東の山の端から、オレンジ色の大きな月が顔を見せ始めているではありませんか…!
ナイスタイミング!
道端の木には、控えめなイルミネーションのようなホタルの光。
見上げた空には、輝きを増した星が…。
その上、涼しい夜風。
う〜ん…。
パーフェクト\(^o^)/
実は、月と星とホタルの光と夜風という取り合わせは、ほんとに珍しいことなんです!
というのも、月の光が強すぎると星は姿を隠し、ホタルの光も微かに。
そして、透明な涼しさの夜風はホタルの好む環境ではないらしいのです。
星が綺麗に見えるのは、月の光の弱い晴れた夜空。
ホタルが好むのは、曇った風のない蒸し暑い夜。
そんなわけで、この夜のシチュエーションはパーフェクトだったのです。
満月を過ぎた月齢17.5の月が、この夜を可能にしてくれたのでしょうか…。
それとも、織姫さまと彦星さまへのイキなプレゼント?!
月が昇る中、天の川の下で、この素敵な偶然のひとときを、めいっぱい楽しんだ3人と3頭でした…とさ。
めでたし、めでたし!
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